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藤村 薫; R.E.Kelly*
J. Fluid Mech., 246, p.545 - 568, 1993/00
被引用回数:25 パーセンタイル:73.95(Mechanics)傾斜スロット内の自然対流には、流体のプラントル数の値に応じて定在波(横ロール)、伝播波(横モード)、及び縦ロールの3つの異なったモードが生じ得る。本研究では、これら3モード間の非線形相互作用を弱非線形漸近理論を用いて調べ、解の分岐特性を明らかにした。その結果、異なるモードがほぼ同時に臨界となる場合、縦ロールが先に臨界となれば制御パラメターを増加させても縦ロールのみが安定に形成されること、縦ロール以外のモードが先に臨界となる場合には、縦ロールとそのモードの間の混合モードが安定となるパラメター領域が存在するが、パラメターの増加に従って最終的に縦ロールが実現されること等が結論された。
藤村 薫; R.E.Kelly*
Bifurcation Phenomena and Chaos in Thermal Convection, p.73 - 83, 1992/00
空気でみたされた傾斜流体層内で、制御パラメターのある値で横モード攪乱と縦モード攪乱が同時に臨界となる場合に生じるこれらのモード間の非線形相互作用を調べた。多重尺度法を用いた弱非線形漸近理論によって流体方程式から振幅方程式を導出し、解の分岐特性を調べた結果、縦ロールの臨界Rayleigh数が横モードのそれよりわずかに低い場合縦ロールがRayleigh数を増加させていく時つねに観察されるが、逆の場合には最初横モードが、次いで横と縦の混合モードが観察され、さらにRayleigh数を増加させると最終的に縦ロールが現れることが明らかになった。すなわち後者の場合、縦成分は亜臨界領域から分岐を生じるが、その生成機構は両モード間の非共鳴相互作用で説明される。